医食住の豆知識

出しガラ 命!

2017.12.23   土居 成吉

昆布や煮干しでとった出しには、カルシウムなどのミネラルが多く含まれていると思われがちです。ところが実際にはあまり多くはなく、じつは出しガラに多く残っています。
ミネラルが多くなくても出しを美味しく感じるのは、バランスの良い天然のアミノ酸と天然の核酸から由来するものでしょう。
ミネラルは水に溶けにくいのだと思います。

ひと昔前のほとんどの日本人が煮干しで出しをとり、その出しガラまで食べていたことを見直す必要があります。しかし当時に比べて贅沢になった今、出しガラの食べ方に工夫がいります。
ひと手間かけるだけで、佃煮、ふりかけ、きんぴら、かき揚げ、スナックなどの栄養豊富な一品が出来上がります。
出しガラを利用しやすいことも和風だしの特徴です。

だしバッグのだしの素を選ぶときには、出しガラの量の多い物を選べば良いと思います。
無添加を謳っていても酵母エキスを使っているものは出しガラの量は多くはありません。
顆粒や液体だしの素の殆どは、出しガラなどは出ないと思います。
また、意識の高い飲食店は出しガラをうまく調理して、消費者に啓蒙して欲しいと思います。
本当においしい出しは、出しガラをみるとわかります。

熱中症の予防

平成29年6月23日   堀古民生

 今年も温暖化のせいで暑くなりそうです。暑くなれば、増えてくるのが熱中症の患者さん。
熱中症の予防と対策をお伝えします。

 では、何故熱中症が起こるのか説明します。人の体は体温を一定に保つ仕組みがあります。
体温が上がってくると汗をかいて、皮膚の表面温度を気化熱によってさげるのです。
暑いほど、汗を多くだして熱を下げるのですが体の重要な臓器への血液が濃縮され、循環
する血液の量も減ってきます。

 水分と電解質(ミネラル)が十分補給されないとめまい、立ちくらみ、こむら返り等熱中症の初期の症状が現れます。

 更に、脱水状態が進むと体温を下げることが出来ずに、脳、心臓、腎臓などの大切な臓器の
障害を起こし、場合によって死に至ることがあります。

 今年の5月1日から7日までにもう400名の熱中症患者が救急搬送 1名の死者も出ています。まだ、夏ではないので熱中症の予防なんて先のことだと甘く考えていては大変なことに
なりかねません。

 熱中症を引き起こす環境とは気温、湿度が高く、日差しが強く、風がない、そして急激に気温が上がってくると危険。

 どんな人が熱中症になりやすいか。
 高齢者、乳幼児、体調不良、低栄養状態、糖尿病等の持病。

 どんな行動の時にリスクが高まるのか。
 長時間の屋外作業、激しい運動、慣れない作業や運動、水分摂取ができないなど。

 特に高齢の方はトイレに何度も行くのがいやで、水分をとらず蒸し暑い部屋で、クーラーが苦手でつけない状態がかなり、危険です。

 予防には、水分摂取 それもミネラル 塩分の補給が必要です。それとすこしの糖分、
一般のスポーツドリンクは糖分が多すぎます。三倍ぐらい薄める必要あります。一リットルの水に食塩小さじ半分と砂糖一つまみが丁度、冷たい方が吸収も早く、飲みやすいですが氷みたいには冷たくしない方が良いです。

 もう一つ、暑い環境に慣れさすことです。「暑熱順化」と言いますが、日常生活で効果的なのは運動です。 「やや楽」と感じる程度の有酸素運動が最適です。この運動を一週間、一時間以上続けることで、熱中症になりにくい身体作りができます。やや早歩きがこれにあてはまります。

 暑くなる前に、今日からでも始めてください。ミネラルの入った水を持参して。

ドベネックの桶〜栄養素のバランス〜

2017.4.26 原案:土居成吉 構成:久保よしみ イラスト:橋本里織

ドベネックの桶と言う概念があります。
桶は何枚もの板を合わせて作られていますが、桶に水を溜める場合、どんなに水を入れても一番短い板のところまでしか水は溜まらず、それ以上は溢れるだけ、と言う考え方です。
このドベネックの桶はいろいろなことに応用できます。
食にあてはめると、アミノ酸のバランス、脂肪酸のバランス、ミネラルのバランスなどです。
栄養素はバランスよく摂取することで人体にうまく働くのであって、どれかの栄養素が不足していたり、また多すぎるのはよくないと理解できます。

これらのバランスを数値化することは非常に困難です。
バランスの良い献立を考えることも難しいです。
そこで大事になってくるのは、バランスの良いものを美味しいと感じとることができる味覚です。
インパクトのある強い美味しさではなく、しみじみと体に沁みわたる満足感のある美味しさを感じるのは、栄養素のバランスが良い食品を食べた時です。
このような美味しさが健康な体をつくるのだと思います。

しかし、化学調味料(アミノ酸等と表示されるもの)や酵母エキスなどで不自然に強いうま味をつけられた食品を常食していると、味覚が壊れて正しい判断ができにくくなります。
味覚は動物が本来持っている生存のための重要な本能です。
味覚という大切なセンサーを機能させるためには、普段から正しい食生活を続けることが必要だと思います。

「リービッヒの最小律」と「ドベネックの桶」について、ウィキペディより抜粋します。
「リービッヒの最小律」
リービッヒの最小律(リービッヒのさいしょうりつ)は、植物の生長速度や収量は、必要とされる栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響されるとする説。ドイツの化学者・ユーストゥス・フォン・リービッヒが提唱した。
リービッヒは、植物は窒素・リン酸・カリウムの3要素が必須であるとし、生長の度合いは3要素の中でもっともあたえられる量の少ない養分によってのみ影響され、その他2要素がいくら多くても生長への影響はないと主張した。後に養分以外の水・日光・大気などの条件が追加された。
現在では、それぞれの要素・要因が互いに補い合う場合があり、最小律は必ずしも定まるものではない、とされている。

「ドベネックの桶」
リービッヒの最小律を分かりやすく説明するものとして、ドベネックの桶が知られている。
植物の成長を桶の中に張られる水に見立て、桶を作っている板を養分・要因と見立てる。これならば、たとえ一枚の板のみがどれだけ長くとも、一番短い部分から水は溢れ出し、結局水嵩は一番短い板の高さまでとなる。

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