「医」について

トランス脂肪酸に関わるちょっと怖い噂

2016年1月14日  堀古民生

■トランス脂肪酸、ついにアメリカでは2018年までに全面禁止に
米食品医薬品局(FDA)は16日、食用油などに含まれ、肥満や心臓病との関連が指摘されるトランス脂肪酸を、2018年6月までに食品添加物から全廃すると発表した。
FDAは13年に廃止方針を示して科学的妥当性を検討してきたが、最終的に食品に使う上で「安全とは認められない」と結論づけた。
 食品業界は3年間で代わりの添加物を使うなどの対応が求められる。FDAは「心臓病を減らし、年間数千件の命に関わるような心臓発作を防ぐことができる」とみている。
トランス脂肪酸は、摂取すると動脈硬化などを引き起こすリスクが増すとの研究結果が多く示されている。

■食品への表示義務化を再検討
トランス脂肪酸は、心筋梗塞や狭心症のリスクを増加させ、肥満を発症させやすく、アレルギー疾患を増加させ、胎児の体重減少、流産、死産を生じさせる可能性があること、母乳を通じた乳児へのトランス脂肪酸の移行が研究等で確認されている。
米食品医薬品局(FDA)は7日、マーガリンなどの加工食品に含まれるトランス脂肪酸の規制に乗り出す方針を明らかにした。心臓病の原因になると指摘されており、「安全ではない」と判断した。
トランス脂肪酸を含む食品の販売はFDAの許可制となり、販売禁止になる食品も出てくる見通しだ。

■トランス脂肪酸!?
トランス脂肪酸とは、多量に摂取するとLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ心臓疾患のリスクを高めるといわれている。また、アメリカでは「食べるプラスチック」と呼ばれることもある。

■対応は?
控えたいのは、「トランス脂肪酸」などの悪い油の摂取。こちらは、化学的に精製された油やマーガリンやショートニングなどに含まれています。トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし様々な不調のもととなり、最近では子宮内膜症や不妊症など婦人科系のトラブルの原因としても注目されている。
市販のパンやクッキー、スナック菓子など、油の形をしていないものも大量に含まれているので要注意。
女性が好む食パンや菓子パン、ケーキ、クッキー、アイスクリームといった食べ物には、トランス脂肪酸が多く含まれる。意外に知られていないが、トランス脂肪酸はマーガリンだけではなく、パンの材料でもあるショートニングやファットスプレッドにも入っているため、パン類やクッキー類などの〝粉もの〟にも多く含まれているのだ。これらをよく口にする人は注意が必要だ。

トランス脂肪酸のとりすぎは?
トランス脂肪酸は、水素添加した植物油を扱う過程で人工的に生成される副産物。悪玉コレステロール、動脈硬化、心臓疾患、ガン、免疫機能、認知症、不妊、アレルギー、アトピーなどへの悪影響が報告されている。

トランス脂肪酸の健康への害とは?
(1)悪玉コレステロールの増加により、心臓疾患などのリスクが高まる
(2)ぜんそく、アレルギー、アトピー性皮膚炎を引き起こす恐れがある
(3)トランス脂肪酸をたくさんとっている人ほど、ボケやすい

老化物質AGEから身体を守る4つのルール

2016.1.14  堀古民生

老化の原因といえば、”酸化”が有名ですが、近年“AGE(終末糖化産物)”と呼ばれる体内で生成される老化物質が危険視されています。今回は、AGEが生成される原因と、その予防策についてご紹介していきます。

腸内環境を腐敗させ、老化を促進する物質AGE
AGE(Advanced Glycation End Products)は「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のことで、強い毒性を持ち、老化を進めてしまう原因物質とされています。
このAGEが血管の中に蓄積すると、代謝が滞り、シワやシミのみならず、動脈硬化、糖尿病、骨粗しょう症、アルツハイマーなどになるリスクが高まってしまいます。さらに、腸内環境を腐敗させ、慢性炎症反応が引き起こされる元凶にもなるのです。

今日からできるAGEを下げるための4つのルール
AGEは日常的に体内で少しずつ生成されていますが、余計なAGEを蓄積させないための方法があります。

1. AGE値の高い食品と調理法を知る
主食では、パン、パスタ、コーンフレーク、パンケーキなどに多くのAGEが含まれています。これに対して、ごはんはトーストしたパンの3分の1のAGE量です。
また、AGEの生成は加熱によって促されるので、生で食べるのと、短時間で高温調理したものではAGEの量が桁違いに変わってきます。特に注意したいのは、唐揚げ、ハンバーガー、ステーキ、清涼飲料水など若い男性が特に好んで食べるもの。外食をする際には気をつけたほうがいいかもしれません。

2. 生!茹!煮!の和食がオススメ
伝統的な和食では、高温調理するものはそんなに多くないのでオススメです。生の状態の刺身やおしんこ、酢の物などはAGE量が最も少なく、茹でる・煮るという調理法はAGE量を効果的に抑えるのに有効です。
焼き魚よりも、煮付け。焼き鳥よりも、水炊き。生姜焼きよりも、豚しゃぶ。といった具合に調理方法にも気を配ると良いでしょう。

3. 食事のスタートは野菜から
和食を食べるときはおひたしを、洋食ならサラダを食事の起点にしましょう。野菜から先に食べることで、血糖値を上昇させにくくさせ、AGEが溜まりにくくなります。さらに、野菜に含まれる食物繊維は、腸内の善玉菌の大好物なので、腸内環境を整えることもできます。

4. 一口目から完食するまでは、最低でも20分かける
過度の早食いもAGEを増加させる原因となります。大量の糖質が胃から腸へ一気に届くことで、糖とタンパク質が反応しやすくなり、AGEを生成させやすくしてしまうためです。
ですので、ひと口ずつしっかりと咀嚼しながら食事をすることを心がけましょう。一気食いしてしまいがちな牛丼などは避け、できるだけ定食メニューを選び、一口目から完食まで20分を目安に食事をすると良いでしょう。

AGEを増やさないために
ついつい飲んでしまう炭酸飲料や、ガムなどのお菓子の甘味づけに使われる人工甘味料は、ブドウ糖の10倍の速さでAGEをつくるため、食べ過ぎ、飲み過ぎには注意しましょう。
成分表示を確認し「果糖ブドウ糖液糖」「果糖液糖」「異性化糖」などと書かれてい

果糖ブドウ糖液糖について

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