医食住の豆知識

熱中症の予防

平成29年6月23日   堀古民生

 今年も温暖化のせいで暑くなりそうです。暑くなれば、増えてくるのが熱中症の患者さん。
熱中症の予防と対策をお伝えします。

 では、何故熱中症が起こるのか説明します。人の体は体温を一定に保つ仕組みがあります。
体温が上がってくると汗をかいて、皮膚の表面温度を気化熱によってさげるのです。
暑いほど、汗を多くだして熱を下げるのですが体の重要な臓器への血液が濃縮され、循環
する血液の量も減ってきます。

 水分と電解質(ミネラル)が十分補給されないとめまい、立ちくらみ、こむら返り等熱中症の初期の症状が現れます。

 更に、脱水状態が進むと体温を下げることが出来ずに、脳、心臓、腎臓などの大切な臓器の
障害を起こし、場合によって死に至ることがあります。

 今年の5月1日から7日までにもう400名の熱中症患者が救急搬送 1名の死者も出ています。まだ、夏ではないので熱中症の予防なんて先のことだと甘く考えていては大変なことに
なりかねません。

 熱中症を引き起こす環境とは気温、湿度が高く、日差しが強く、風がない、そして急激に気温が上がってくると危険。

 どんな人が熱中症になりやすいか。
 高齢者、乳幼児、体調不良、低栄養状態、糖尿病等の持病。

 どんな行動の時にリスクが高まるのか。
 長時間の屋外作業、激しい運動、慣れない作業や運動、水分摂取ができないなど。

 特に高齢の方はトイレに何度も行くのがいやで、水分をとらず蒸し暑い部屋で、クーラーが苦手でつけない状態がかなり、危険です。

 予防には、水分摂取 それもミネラル 塩分の補給が必要です。それとすこしの糖分、
一般のスポーツドリンクは糖分が多すぎます。三倍ぐらい薄める必要あります。一リットルの水に食塩小さじ半分と砂糖一つまみが丁度、冷たい方が吸収も早く、飲みやすいですが氷みたいには冷たくしない方が良いです。

 もう一つ、暑い環境に慣れさすことです。「暑熱順化」と言いますが、日常生活で効果的なのは運動です。 「やや楽」と感じる程度の有酸素運動が最適です。この運動を一週間、一時間以上続けることで、熱中症になりにくい身体作りができます。やや早歩きがこれにあてはまります。

 暑くなる前に、今日からでも始めてください。ミネラルの入った水を持参して。

ドベネックの桶〜栄養素のバランス〜

2017.4.26 原案:土居成吉 構成:久保よしみ イラスト:橋本里織

ドベネックの桶と言う概念があります。
桶は何枚もの板を合わせて作られていますが、桶に水を溜める場合、どんなに水を入れても一番短い板のところまでしか水は溜まらず、それ以上は溢れるだけ、と言う考え方です。
このドベネックの桶はいろいろなことに応用できます。
食にあてはめると、アミノ酸のバランス、脂肪酸のバランス、ミネラルのバランスなどです。
栄養素はバランスよく摂取することで人体にうまく働くのであって、どれかの栄養素が不足していたり、また多すぎるのはよくないと理解できます。

これらのバランスを数値化することは非常に困難です。
バランスの良い献立を考えることも難しいです。
そこで大事になってくるのは、バランスの良いものを美味しいと感じとることができる味覚です。
インパクトのある強い美味しさではなく、しみじみと体に沁みわたる満足感のある美味しさを感じるのは、栄養素のバランスが良い食品を食べた時です。
このような美味しさが健康な体をつくるのだと思います。

しかし、化学調味料(アミノ酸等と表示されるもの)や酵母エキスなどで不自然に強いうま味をつけられた食品を常食していると、味覚が壊れて正しい判断ができにくくなります。
味覚は動物が本来持っている生存のための重要な本能です。
味覚という大切なセンサーを機能させるためには、普段から正しい食生活を続けることが必要だと思います。

「リービッヒの最小律」と「ドベネックの桶」について、ウィキペディより抜粋します。
「リービッヒの最小律」
リービッヒの最小律(リービッヒのさいしょうりつ)は、植物の生長速度や収量は、必要とされる栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響されるとする説。ドイツの化学者・ユーストゥス・フォン・リービッヒが提唱した。
リービッヒは、植物は窒素・リン酸・カリウムの3要素が必須であるとし、生長の度合いは3要素の中でもっともあたえられる量の少ない養分によってのみ影響され、その他2要素がいくら多くても生長への影響はないと主張した。後に養分以外の水・日光・大気などの条件が追加された。
現在では、それぞれの要素・要因が互いに補い合う場合があり、最小律は必ずしも定まるものではない、とされている。

「ドベネックの桶」
リービッヒの最小律を分かりやすく説明するものとして、ドベネックの桶が知られている。
植物の成長を桶の中に張られる水に見立て、桶を作っている板を養分・要因と見立てる。これならば、たとえ一枚の板のみがどれだけ長くとも、一番短い部分から水は溢れ出し、結局水嵩は一番短い板の高さまでとなる。

インフルエンザの予防接種について

2017.2.23.  堀古民生  和泉市立石尾中学校学校保健委員会

[講義内容の要点]
🔴 [インフルエンザの予防接種について]
集団生活をしている場合は、予防接種をしたほうが良い。毎年流行の型が違うので、毎年打っていると抗体ができ効果が出てくる。予防接種は強制的でなく、「ほけんだより」等で予防の方法として指導すること。不摂生や過労で免疫力が落ちるような生活習慣を送っていると、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる。

〇 中学生の肥満度について
中学2,3年生女子の肥満度40%以下は肥満とは言わない。ふっくらとし、皮下脂肪が増加することは、お産に備えるためである。過度なダイエットをしてしまうと、骨粗霧症など発症し、かえって危険である。 男子生徒は、肥満度30%を超えると肥満になるため、男子と女子の肥満度基準をしつかりと分けることが大切である。

〇 朝食を食べましょう
朝食欠食率は、全国的なデータでは30%である。それに比べ、石尾中学校生徒の朝食欠食率が19%と非常に低い。朝食を抜くと血糖値が下がって脳の働きが悪くなり、 成績不振に繋がる。また、一過性の低血糖で切れやすい子どもが増えてきている。夜遅く食べると中性脂肪が溜まり、肥満の原因にもなる。

〇 みんなで楽しく食べる事が大切
クラスメイトと同じ食事をとることは、非常に良い。今、問題になっているのが、孤食である。保護者が仕事で夜遅くまで働いていて、 スーパーなどで買ってある総菜を子どもが1人で食べる。 食事の栄養バランスが偏り、嫌いなものを食べなくなる。給食のように、 みんなで食べることによって食事も楽しく、好き嫌いがあってもみんなが食べるから自分も食べるということに繋がる。家族で食事をすることは大切である。

〇 化学調味料(アミノ酸等)多用の問題点
小学校5年生に食育の授業をした際、昆布と鰹節で取った出汁と、化学調味料が主成分の顆粒だしの素で取った出汁との比較試飲をし、どちらがおいしいかと尋ねると、8割の児童が化学調味料入りのほうがおいしいという結果になった。化学調味料[グルタミン酸ナトリウム 原材料名では調味料(アミノ酸)]で味付けされた濃い味の食品の常食は、自然な食品の本来の味がわからなくなる。味覚が壊れることは重大な問題をはらんでいる。

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