出しガラ 命!

2017.12.23   土居 成吉

昆布や煮干しでとった出しには、カルシウムなどのミネラルが多く含まれていると思われがちです。ところが実際にはあまり多くはなく、じつは出しガラに多く残っています。
ミネラルが多くなくても出しを美味しく感じるのは、バランスの良い天然のアミノ酸と天然の核酸から由来するものでしょう。
ミネラルは水に溶けにくいのだと思います。

ひと昔前のほとんどの日本人が煮干しで出しをとり、その出しガラまで食べていたことを見直す必要があります。しかし当時に比べて贅沢になった今、出しガラの食べ方に工夫がいります。
ひと手間かけるだけで、佃煮、ふりかけ、きんぴら、かき揚げ、スナックなどの栄養豊富な一品が出来上がります。
出しガラを利用しやすいことも和風だしの特徴です。

だしバッグのだしの素を選ぶときには、出しガラの量の多い物を選べば良いと思います。
無添加を謳っていても酵母エキスを使っているものは出しガラの量は多くはありません。
顆粒や液体だしの素の殆どは、出しガラなどは出ないと思います。
また、意識の高い飲食店は出しガラをうまく調理して、消費者に啓蒙して欲しいと思います。
本当においしい出しは、出しガラをみるとわかります。

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